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続きからどうぞ

私は、それからもずっとチャットに入り浸った。

正直、最初の事があってから、「恥ずかしくて行けない」とか思ったが・・・・。

やっぱり、行きたくなった。だって、現実よりよほど、私を励まし、嬉しい気持ちにしてくれる人がいるから。

そうして私はいつのまにか、このチャットの『常連』となっていた。

ハンドルネームは閃光騨。もしかしたら、知ってる人も居るかもしれないな。

この名前は、その後、他の場所でも何度も出てくるだろう。














痛い人間・しょうもない荒らしの名前として














チャットの常連となり、古参ぶるようになって来た頃。

初め、私を励ましてくれた彼女・・・・レナに私は特別な思いを抱いていた。

それが恋心なのかはよく判らない。けど、ただ助けてくれた彼女を独り占めにしたかった。

当時、私の周りでは何組もカップルが居たりした。現実もチャットも同じくらい。

なので、私もその流れに乗りたかった。そういう気持ちもあった。そういう気持ちの方が大きかったかもしれない

なので、レナをなんとか落としたい、と思っていた。

チャット内での恋愛には別に抵抗は無かった。

切羽詰ってる彼女居ない暦・・・・年男だったから。まぁ、実際は中2だから大した暦じゃないが。

そういう自分にはどんなところで、どんな状況であろうと女を手に入れないと駄目だと思っていた。

だからこそ、チャット内の恋愛は全く否定派じゃなく、抵抗がなかった。

正直、誰でも良かったという節もあったかもしれない。



なにはともあれ、私は彼女に告白する、という事を意識し始めた。

だが、実行には移せずに居た。そんな時だった。初めてあった人が突然私に内緒機能

(ジェットチャット特有の機能。周りに見られず相手だけに自分の発言を送る機能。)

で、話しかけてきた。しかもその内容というのが・・・・。

「なんさい?」

そんなこと、普通に、チャットで聞けばいいだろうに・・・・。また初心か?※初心者の事。

「黙秘」

私は内緒機能でそう返した。大体コレで初心は切れて、会話を断つ。

「何それ」

ほら、怒ったぞ。あとは散々騒いだ後で多分落ち・・・・

「君おもしろいね(笑)」

あれぇーーー!?

「男?女?教えて」

なんとも、妙な奴に興味を持つ女が居たもんだ。(って、私の事だが。

「黙秘」

同じ答えを送るが、「そういわずに教えて」としつこい。とうとう私が折れた。

「男」

「そうかじゃぁつきあって」

え、ちょ、おま。なんでやねん。

訳が判らない。てか、殆ど見ず知らずのお前が何故そんな事をいえる。

これは、断るべきだろう。こういうのは私と同じ、付き合いたいだけの奴だろうし・・・・。

・・・・・・・!

いや、そうだ。

よく考えたら、こいつ、使えるかもしれない。

コイツと付き合って、そしてその後レナに報告する。そんで、その反応を見て・・・・

脈有り⇒告白する

脈なし⇒そのままバイバイ。

よし、その手で行こう。そしたら、失うものは何も無いはずだ。

私はその女と付き合う事にした。内緒機能で早速送る

「別にいいよ。メルアド教えて。」

その女はタイピングが私より遅い。なので、少し時間がかかる。

そしてやっと返事が返ってきた。

「ありがとアドは×××@・・・・」

早速、メルアドを送ってくれたようだ。

なので私もアドレスを教える。すると、早速メールが来た。

「ありがとね」

さっきから、文章が少ないが・・・素っ気無さ過ぎないかね?

それでも気にせず私はメールを返す。

「こちらこそ。これからは楽しく付き合っていこうね」

「うん」

その後も2、3通送受信していたが、私がくっさい言葉

「あまり長く起きてるのは体に悪いよ。彼女である君が体調を崩したら悲しい。」

を送った辺りから突然、メールが来なくなった。

引いたかな。うん。多分そうだ。

そして、その後すぐ、レナに会いに行った。





最近、レナは私が行く常連チャット以外に、キャラクターを選んで、そのキャラを操作しながらチャットをする

というようなタイプのチャットに入っていた。そこは正直私にとってはなんか、操作しにくく、苦手なのだが・・・

善は急げという事だし、私はそのチャットへ嫌々ながらも入るのだった。

毎日、レナも居る訳じゃないので、賭けに近い行為だったが、入室者リストにちゃんとレナの名前がある。

よかった。この賭けは失敗ではないようだな。

私はすぐにレナの居る場所(このチャットは仮想の街で、色んなエリアに別れている)へと移動する。

すると、レナは一人でぽつんとたたずんでいた。そのキャラクター、レナに似合ってて可愛いよ。(笑)

「あれ?閃光騨さん?来たの?」

「うん。」

「ここ、嫌いって言ってたのにね」

「話があって。レナに。」

「話・・・?」

早速、私はさっきの事を切り出す。

「実は、俺。彼女できたんだ。」

「・・・・・・そうなんだ・・・・よかったね・・・。」

この点の多さは、どうも、脈があるように思える。

だったら、これは落とすしかなかろう!!

「あのさ、でも俺、本当はレナが好きなんだ!」

「え・・・・。」

「レナは、どうなの?」

「・・・・。」

「もし、レナも俺の事が好きなら、付き合って欲しい。さっき言った人は、今日付き合ったばっかりだし、すぐ別れるから。」

「でも・・・その人に悪いよ・・・・。」

「いいや!あっちも誰でも付き合えればいい感じだったし!大丈夫!」

「わかんないよ?そう見えて本当は・・・・」

「会ったばっかりで告白とかしないしさ。普通」

「それだったら、閃光騨もまだ、そんなに会って経ってないじゃん・・・。」

「一日とは違うでしょ?長いと思うよ?」

「うーん・・・・。」

私はかなり必死だ。どうしても彼女を逃したくない。彼女はそれはもう、いい子だから。

泣き落とし、脅し、色んな手を使って説得する。我ながら卑怯臭いと思うが、それでも彼女をものにしたい。

そしてついに・・・

「本当に、レナなんかでいいの?」

「いいよ!レナ最高だもん!」

「じゃぁ・・・・お願いします。」

よっしゃぁあああああああああああああああああああああああああ。

こうして、私はチャットの中で恋人を持つ身となったのだった。

軽い気持ちで、深く考えもせず。



つづく・
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